日本に在留する外国人の中には、身分系の在留資格・VISAである
「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」などの在留資格・VISAをお持ちの方もたくさんいます。
もしも、何らかの事情により離婚することになったとき、
・このまま日本に住み続けられるのか?
・在留資格・VISAの変更をしなければならないのか?
、、、と心配になることもあると思います。
事情により、やむを得ず離婚に至る場合もありますので、
そんな場合に、このまま日本に住み続け、日本での生活を維持していくために必要なことを、
離婚前と離婚後に分けて解説します。
離婚前・・・
調停離婚、裁判離婚の手続きをしている状態ならば、
裁判所からの「申立書」「期日通知書」「訴状」「呼び出し状」等の書類を保管し、
更新の際に調停や裁判の係属を立証するために、添付書類として提出します。
また、申請の際に夫婦の関係・事実・配偶者に対する思いを正確に説明できるようにします。
たとえば、
・生活費を送金している。
・話し合いを定期的にしている。
・関係修復に向けてなにか努力している。
、、、など具体的に説明できるように努力します。
申請後には、追加で夫婦それぞれに「質問書」の提出が求められる場合があります。
その際には、虚偽の申請した場合には、「在留資格等不正取得罪」または「営利目的在留資格等不正取得助長罪」
という重い罪となり、3年以下の懲役若しくは禁固若しくは300万円以下の罰金またはそれらが併科されます。
離婚後・・・
離婚にしてしまった場合は、6か月以内に、
その時点で行っている活動に該当する在留資格に変更を申請します。
「技術・人文知識・国際業務」などの他の在留資格に該当しないが、
日本における在留を認める特別な事情があると認められる場合には、
就労制限のない「定住者」に変更できる可能性もあります。
定住者の要件
それでは「定住者」の資格の要件とは、
1,夫婦が同居し、3年以上の実体のある婚姻生活を継続していたこと。
さらに子どもがいる場合は、日本での養育が望ましいことが多いため、
変更できる可能性が高くなります。
2,離婚後、一人でも自立して生活できること。
子どもがいる場合は、一人で養育できる収入があること
3,納税などの公的義務を果たし、日本の法律違反がないこと。
4,日本語力に困らずに生活できること。
いずれにしても、在留資格の更新や変更のためには、
離婚に至った経緯や事情などを丁寧に説明し、今後日本に住み続けたい理由や、
経済的な安定と継続性なども入管にて立証する必要があります。
メンタル的にもきびしく、不安な場合も多いと思われますので、
専門家である行政書士への依頼をお勧めします。
在留資格に関するお悩みは、お気軽に当事務所へご相談ください。